この業界にはいって30年になりますが、自分はどちらかというとこの仕事に向いていたと思います。またいままでたくさんの監督さんと会った中で、向いている人と向いていない人がいると感じますね。
じゃあ、どういう人が現場監督に向いているでしょうか。いくつか特徴を挙げてみます。
1,物を作ったり、壊したりするのが好きな人。
ん?壊す?作るだけじゃなくて?と思ったでしょ。そうなんです。作るのと同じぐらい、壊すのが好きな人が向いているんです。この仕事。もちろん人の物じゃないですよ。小さいときに、レゴとか、積み木とかが好きだった人がそうです。僕らの仕事は、毎回違います。ハウスメーカーさん等だと、同じときがありますが、普通の監督さんは毎回違う建物を作ります。だから建て方も、その条件によってすべて変わります。一回一回自分の「これが正解」というのを一度ぶち壊して、それをもう一度構築し直し、新しい条件に合わせる。そしてそれを「面白い」と思える人。これが一番大事でしょうか。
2,リーダーシップのある人。
現場監督はたくさんの人と「チーム」で建物を作っていくのですが、多くの局面で「判断」が求められます。その判断は往々にして「どちらが○と言えない物」が多いです。「工期がかかるけどより安全」「お金がかかるけど工期が縮む」など難しい選択ばかりです。人の考えも様々。技術も様々。その中でよりベター方法を選び、各人に適材適所で仕事をさせていくには、リーダーシップが無いと物事が進みません。部活のキャプテンや、クラスの委員長など、「まとめる」経験のある人が有利ですね。
3,話すのが好きな(上手い)人
これは上のリーダーシップにも通じますが、現場監督は職人さん、設計士さん、建物のオーナー、近隣住民、役所の職員、など、様々な人と交渉する必要があります。それらに対して、「相手の目線に合わせて」話すことができるか。これが大切なんです。接する人皆に納得してもらう事は難しいですが、よりベターな回答を話しながら導き出す。話すのが好きでないと、難しい所だと思います。
他にも特徴はいくつもありますが、3つ挙げるとすればこれになるでしょうね。