建設業にとって一番悩ましいのは、何といっても「雨」。
それは、コンクリートを打たせることをためらわせ、仕上げた塗装を汚し、土をドロドロにし、足場の上を滑らせ、敷地から溢れ、近隣の皆様に多大なご迷惑をかける厄介もの。
農業の方にとっては欠かせない雨ですので「降るな」とは言えませんが、特にコンクリートを予定している日に小雨が予想される場合、それを止めるかどうか、決断が必要です。
今では、降水ナウキャストなど、雨予測ツールが充実していますので、ピンポイントでいつから降り出すかまで予測できるようになりました。
ただ、西から訪れる雨雲はそれで予測できるのですが、困るのは夕立やゲリラ豪雨などの突然降ってくる雨。これが本当にやっかいで、予想していない状況で降ってくる為、いろいろ台無しになることが多いです。特に塗装とかはリカバリーが難しく、環境にも影響があるためヒヤヒヤですね。
雨、雪の対処も、普段から雨を想定して対策を取っておかないと、いろんなトラブルが拡大してしまいます。ノッジタンク、排水路の清掃、ブルーシート、土嚢袋の常備、雪かき道具、PH測定の準備、などなど天候への対策はしっかりやっておけば被害を最小限にとどめられます。
予算の少ない現場で、こういう仮設をケチると、結局リカバリーに大きな手間とお金がかかってしまいます。必要な物はケチらない。
そもそも、仮設費というのはもともと「お客様から預かったお金」です。自分のためではなく、お客様目線で使うことが大事です。会社としての利益も大切ですが、浮かせた仮設費をすべて利益にするのは疑問符だと思います。
僕は、浮いた仮設費はできるだけ違う形(耐久性の向上や利便性の向上)でお客様にお返ししています。会社の利益は確保しながら、しっかり準備して、できるだけお客様の望むところにお返しする。これも、現場マンの仕事だと思います。