断捨離。プライベートでも仕事でも、できそうでできないのが「捨てること」ですよね。
「片付けの魔法」で有名なこんまり(近藤麻理恵さん)でさえ、完璧な片付けは「ちょっと諦めた」と言うぐらいですから、難しい物だなと思います。
そんな中で、今まで僕が現場の中で行ったペーパーレス方法を5つ選んで書いていこうと思います。50代にもなると、段ボールを何箱も持って移動する所長さんが結構います。僕も40代の前半ぐらいまでその傾向があったのですが、今ではほとんど物を持ち歩きませんし、作るのも最小限です。何を捨て、何をどのように残すべきか。参考にしてもらえれば嬉しいです。
整理する紙・その1「紙ファイル」
現場で、やたら増えるのがこの「紙ファイル」なんですよね。見積書から設計の指示書、安全書類に至るまで多種多様の紙が現場には届きます。これを一人一人が別々にファイルをし出すと、あっという間に大変な量の紙ファイルが現場事務所内に出現することになります。これを防ぐにはいくつか方法があります。
1)そもそもファイルしない。→記録のルーチンを決めておき、一定の場所にPDF保管
2)保管期限を決める。→背表紙に「○○月○○日まで保管」と明記する
3)複数で会議に出た時は「誰が保管責任者か」を決めその人がPDF化
4)保管したPDFファイルの名前の決め方をルール付け 件名・日付など検索し易い様に
5)ファイルは品質は青、安全は緑、等共通ルールを決めて保管
そう、これだけで紙ファイルの保管数が減り、また探す手間がぐっと省けるはずです。大きな現場なら、PDF化は事務員さんに一任するのもいいですね。手元に最初から紙を残さない。これが紙ファイルを減らす為の大きな一歩です。
整理する紙・その2「予定表の入った手帳」
次はこれ、僕はもう長い間、こういう手帳を使っていません。
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手帳にはスケジュールを書くページが多いと思いますが、僕はカレンダーとして確認の為に使っても、そこに予定をメモすることはありません。
全て、Outlookのスケジューラーに入れています。どのソフトを使うかは、会社によって許可の出ている物が違うので千差万別ですが、この
「予定は絶対に手帳に書かず、全員がスマホからスケジューラーに入れる」
という行動が大切なのです。
こうすることで、誰か一人が予定を記入し、「会議体」として共有すれば他の人は手帳に書き込む必要さえありません。そしてそれを習慣づければ、常に皆の予定が公開されることになり、次の会議は「皆があいている時」を狙って開催できることになります。
こうすれば「所長、予定あいてますか?」と調整する必要はありません。僕は打ち合わせは問答無用であいてるときに入れろとアポなしを許可しています。それだけでもずいぶん時短になるのです。
そして、メモ帳は「メモだけ」のシンプルなものになり、薄くできると同時にいちいち確認しなくても済むようになる。予定メモから解放されると、ひたすら楽ですよ。
整理する紙・その3「会社から配布される書籍」
会社から配布される書類は、主に「社内報」「安全関係の書籍」「品質標準類」「その他機関誌他」だろうと思います。大手であればあるほど、この種類はきっと多いと思いますが、えーっと僕は、こういう書籍類は、もらったときに隅々まで読んで、それがHP等で後から読める物であれば、僕は
基本、全部処分するようにしています
いや、会社によりルールがありますから、その会社に合わせてくださいね。
しかし、こういう社内の準拠図書って、まず「見ない」んですよ。だって考えてもみてください。品質はまず設計図書があり、公的な準拠図書があります。あとは迷ったら自分でどこにあるかを調べるよりも「誰か(協力会社・メーカー・管理部門の専門部署)に聞く方が早い」んです。自分で調べるには時間があまりにも足りません。素直に詳しい人に聞く方が、正確に早く解決できるのです。安全は社内基準がありますが、大抵の基準は皆HPでも共有されてます。机の中を探すより検索する方が絶対早いです。
まあ、会社的には非難されるかもしれないので、行動は自己責任です。勿論部下にはこれは強要していません。でもその書類をずっと持っている「リスク」をしっかり把握することが、次のアイデアにつながると思いますね。
整理する紙・その4「会議での配布書類」
これも、管理するのは大変ですよね。会議毎に大量に出る紙、そしてそれを記録。大変な管理料になります。これについては僕はまず
「必要以外は配らない」
という選択を取っています。そもそもネット参加を多用していますので、資料はPDF共有が多いですし、担当者同士が大事な物決め工程なんて、誰も見返しません。定例の資料は極力枚数を減らすようにしています。議事録と工程表ぐらいですかね。配るのは。
安全も災防協では余計な書類は一切配らず、手書き書き込みが必要な復命書と工程表だけを配布して、あとはPDF。僕の現場の災防協は既に1/3がネット参加。必要な事項だけを伝えて余計なイベントを挟みません。いつも一時間以内で必ず終わらせています。
そもそも僕の現場は、工程表も、安全計画表も、主要な書類はすべてスマホから確認できるようになっていますし、作る書類もできるだけ一枚にまとめて複数枚にまとめられるようにしています。こういう協力会社さんや、職長さんのメリットになるルール付けが必要だと思います。
こうして、配らなければ、保管の必要はありません。いつも配布するPDFを、該当の共有フォルダに保管するだけです。あとはみんなその日のうちに捨ててしまいます。部下は必要なものだけを抜き出して個人で保管。あとは全部破棄です。気持ちいいですよ、その方が。
整理する紙・その5「打ち合わせ議事録」
これは、賛否両論あると思いますが、色々試行錯誤して、僕はこのやり方を続けています。
定例会議など、必ず議事録を取る必要のある会議では、僕の現場は「しゃべる人&最終まとめる人」と「議事録のメモ取る人」に役割を分けます。少人数現場では事務や営業の人に立ち会わせ、その場で記録するようにしています。これは一見、人が多く必要で大変に思うのですが、「その場で完結させる」事が大切なのです。
パソコンを横に構えて、話す人が言ってることをひたすら記録する人がいれば、会議の参加者は議論に集中することができます。できるだけ議事録を取る人にわかりやすいように要所要所で要約を復唱し、記録を取りやすいようにします。
こうすれば、会議が終わった時に「ほぼ」議事録のテキストは完成しています。ここで大事なのはそこで「記録する人」の仕事を終わらせること。こうしてバトンタッチをして、今度は発言していた人がその記録に「意図」や「ニュアンス」を加味して完成させるのです。
こうすれば、最も時間拘束なく、しかもこちらの意図が伝わる議事録が完成できるのです。
さらに、その「素早くできた」議事録をすぐメールで配布すれば、全員が会議の内容を把握していますので、早期の確認ができます。最小の時間で、密度の濃い議事録を作り、早く仕上げることができるのです。
紙を減らすのはそれだけじゃない
いかがでしたでしょうか。
いままでの「当たり前」に疑問を持てば、このようにいろんな事を減らすことができます。これ以外にも細かいネタは沢山あるのですが、今日は代表的な5項目を挙げてみました。これからもこういう「考え方」を変えることでいろんな書類や仕事を減らしていきたいと考えています。またtwitterなどでも、皆さんの意見を色々聞いてみたいですね。