最初の記事で、建設の仕事がいかにたくさんの仕事を集めたものかを紹介しました。
では、そんなたくさんの職人さんを集めて、実際の現場監督は何をしているんでしょう。
簡単に言えばQ:建物品質を維持し、C:決められた金額で、D:約束の工期で、S:安全に
建物が建つように、管理する仕事です。(最近はこれにE:環境を維持しつつが入ります)
現場が始まる前に、予算書を作り、工程表を書き、安全計画を作り、設計図書(品質に関する基本情報がここにある)を読み込み、各工種(コンクリートとか、金物とか)の計画と施工図を書きます。
勿論ひとりで全部をするわけではなく、会社の決められたマニュアル(施工指針等)を使ったり、外注の図面屋さんや下請け会社さんに計画書を書いてもらって、たくさんの人の力を使うんですね。
前の記事で、お仕事はオーケストラの指揮者に近いと書きましたよね。
まずはその交響組曲を理解し(設計図を読み込み)オーナーに予算を聞き(予算書を作り)演奏メンバーを集め(下請け会社を選定)それぞれの楽器の特徴を理解し(協力会社や機械などの能力を理解し)、どのような強さや早さで演奏するかを決めて(工程表を書き)、最後には綺麗なシンフォニーとして仕上げて、観客を魅了する(竣工させる)。このイメージと同じです。
それを上手く生かせるには、幅広い知識と、実態に即した経験が必要です。職人・下請会社といっても能力は様々ですし、設計図は実は絵に描いた餅で、そのままではできない事もあるのです。現場には雨も降れば風も吹く、地中から変なものが出てくることもあります。職人がけがすることも防がないと行けません。こういういろんな問題を施主や設計者と相談し、解決しながら、建物を完成に導く。これが現場監督の仕事です。
大変な面も当然あるのですが、完成したときの達成感はこれ以上無いくらいのものがあり、本当にやりがいのある仕事だと思います。このブログを始めたのも、もっとたくさんの人に現場監督の魅力を発信したいという気持ちが大きかったですね。
これからまた、現場で起こったいろんなエピソードを紹介していこうと思いますので、よろしければまた見てやって下さいね。