現場あれこれ

台風の時の注意点

台風が目の前に迫っています。僕がいつも気をつけている事を列記していきますね。

1,まずは足場の耐風圧計算書を見て基準を確認(最近は足場が色々ある)

2,現場巡回、基準の範囲外の箇所に対する個別対策を立案(もしくは承認)

3,対策を行った為におこる副次効果(浸水・内部圧力)を検討

4,場内の雨水経路と状況の確認

5,風散物の有無の確認とあった場合の個別対応

6,仮囲いの状態の確認と個別対策の立案(もしくは承認)

7,道路面排水の状況確認(詰まって溢れる可能性)

8,非常時連絡体制の確認

他にも色々あるのですが、主に行っていることは以上かと思います。

悩ましいのはきっと2、ですよね。

意外と盲点なのが、どのように風が吹くかを想像することです。台風の進路によって風向きは逐次かわります。例えば進路が現場の北側を西から東へ通り抜けるのであれば、風向きは主に南が中心になり、今回のような南から北に抜けるルートであれば、東から北へと風向きが変わっていきます。ですので今回は東側、北側の足場をよく確認が必要です。

特にRCの現場は型枠の状態で風を受ける場合が多いので、簡単にシートをどける。というやり方が難しくなります。火打ちを増設し、内側に引っ張りながら情報へ風が逃げるように上部のシートをまくります。

鉄骨の現場は逆に壁つなぎの位置が離れてしまう場合が多く、補強にも注意が必要です。大スパンの部分の足場などはシートを全部どけるか、風散を恐れるならネットに変える対策を行います。ここで「基準値」をしっかり頭に入れておくと、応用の個別対策が立てやすいですね。

あと鉄骨はALCの現場もあると思いますが、ALCの羽子板金物はRCの壁つなぎインサートと比べて極端に体力が低く、多めに入れるか補強をするかが必要です。必ず計算書を確認して、減算して対策を練りましょう。板間シールが終了し、壁面が完成しているのなら、思い切ってシートを全撤去するのも方策です。

RC、鉄骨いずれの場合も、「はねだし」部分は厳禁です。強度は大丈夫と思っても、繰り返し荷重に足場材は耐えられません。また上部が揺らされると下部はそれに引っ張られます。その悪影響が大きいです。上部や端部で壁つなぎが取れていない場合はシートを撤去して布板の外れ防止を行うことが賢明です。

台風対策で大切なのは、「うーんどうしようかな」と思ったら「やった方が良い」です。対策に手間が掛かると費用がかさむ面はありますが、迷って実施せず、それが事故につながれば後悔しても仕切れません。自分が安心するためにも、やっておいた方が良いと思います。

以上、走り書きですが対策をまとめました。本当はもっと微に入り細を穿つものなのですが、今回は簡単に紹介しました。いかがでしたでしょうか。