いきなり大胆なタイトルですね(笑)
そんなの大したことないじゃん!って思われますか?でも仕事にとって「いつするか」これが一番大切なことなのですよ。ひとつの仕事を効率的に進めるためには必須と言ってもいいかもしれません。これを聞いて
「そんなの簡単じゃん?」と思いましたか?それとも「そんな簡単に決められないよ」と思いましたか?そう、決めること自体は簡単なのです。でも決めたことには責任が伴う。そういうことを色々考えるほど、予定を「はっきり決める」事に躊躇をしてしまう。それが人間の本質なのです。
1,打合せはまずは幅を確認し、仮にでも日を決める
僕が所長をやっているとき、メーカーさんや協力会社さんに「じゃあこれ、いつまでに出来ますか?」と聞くとよく怪訝な顔をされました。そう「そんなことは今ここで決められない」と思うからです。そこでいつも僕が聞くのはこれ
「わかりました。これ、明日には出来ませんよね? で来年までかかる。って事もありませんよね。じゃあその間って事です。一番早く出来る可能性はいつですか?そして一番遅くなる可能性はいつですか?」
そうすると、暫く考えた後に例えば「15日が一番早く、30日が一番遅いです」と答えが返ってきたとします。そこですかさず
「じゃあこちらの要望は20日です。ここを目標にしますので、持ち帰って検討してもし無理なら【20日だと出来ない要因】を来週月曜日に回答もらえますか?」と返すのです。
期限を切ると、人はそこを基準に考えます。その日に間に合わせるのには何が必要か。誰に話してやって貰うかなどを。ところが前から順番に必要事項を並べていくと、果てしなく予定は遅れていきます。「完成品」をイメージしてしまうからです。ところが現場の仕事は毎回完成品を必ず扱うとは限りません。そこに大きなずれが生じるのです。
従って、打ち合わせの際にはまずは目標期日を仮にでも決め、そこに向かって出来るかどうかの検討を行う。そうすると色々な問題が顕在化してきます。それを一つ一つ各個撃破していけば、その期日に出来る可能性が高まります。「ノックダウンで持ってくれば出来ます」「この部品をこれに変えれば出来ます」「誰か応援を貰えれば職長とあと一人だけ行かせます」そういう要望を最終形と相談しつつ、柔軟に対応していく。これが現場監督の仕事の醍醐味だと思います。
2,イベントを設定すれば皆それに合わせようとする
現場の「定例会議」は何故必要か?これを考えれば一番わかりやすいですが、要は皆目標に従って仕事をしており、そのためには「いつまでこれをする」ことを決めることが必要なのです。このほかにも現場では「安全大会」や「災害防止協議会」「一斉清掃」「工程会議」などがイベントとしてありますよね。これらも全て「目標日を決めて、それまでにやるべき事をする。」もしくは「その日に全員で集約して解決する」ためにあるのです。
裏を返せばイベントは「それが何の為にあるのか」をしっかり理解していないと形骸化したり、陳腐化したりするものです。「長々・だらだらとした災防協」や「毎回同じ事ばっかり言ってる安全大会」になってしまうのもそれら本来の目的が忘れられるからなんです。
逆に言えば、しっかり目的意識を持って設定したイベント日は、皆の目標になり、業務にメリハリを生むことになります。出来ればイベントの最初にその意義と目的をしっかり説明することが大切ですね。
それ以外にも「モノ決め工程」や現場でおなじみの「月間・週間工程表」などはまさに「いつまでにこれをする」との宣言がちりばめられた文書です。このように期限を決めることが仕事を進める上での大きな原動力になるのです。
3,個人予定も何をいつするかをまず決める
とここまで説明をしてきて、「日付を決める」事が何故重要かが判ったと思うのですが、自分の仕事の予定となるとなかなか。。。という人も多いのではないでしょうか。
実は、自分の予定こそ「期限を決める」事が大切なのです。それも直近に「いつ始め、いつ終えるか」その目標を据えること。そうすることで日々の仕事にメリハリが生まれます。できれば周りにその目標の存在を可視化するとより良いですね。
決めるコツは「最初に取りかかるときに決めちゃう」ことです。仕事に向かって漫然と始めてしまう人がいますが、これだと仕事に緊張感が生まれません。できる出来ないにかかわらず、えいやあと日を、時間をまず決めてから始める。そうすることで自分にエンジンがかかります。最近はパソコンやスマホのスケジューラーが充実してきたので、そこに入れて通知が出るようにするのもいいですね。
こうして、いつするかを決めることで目標が出来、また途中で他の要件が入ってきたときも整理がしやすくなります。自分は今日、これとこれを完成させると決めた。だから上司に新たな仕事を頼まれたときも「すみません、それはこれとこれがあるので今日中はむりなんです。明日中ではダメですか?」と無理な仕事を新たに抱えることもなくなります。日を決めること、期限を切ることは仕事の能率を上げる第一歩なのです。
いかがでしたでしょうか。個別の実施する日を意識的に「決める」ことは仕事をスムーズに進めるための第一歩です。交渉相手に、仲間に、そして自分に常に期限を設定することで、気持ちよく仕事を進めることができる。明日から「まず日を決める」ことを意識してみませんか?一ヶ月後の仕事の成果が変わってくると思いますよ。